ブックレビュー

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<本>
会津斬鉄風 会津藩おかかえの兼定の刀のまわりの人間模様を書いた小説です。 作者が凝り性なので、そうとう調べてかいてます。刀の描写が妙にリアルです。 登場人物が、兼定といえば、土方さんはじめ、少々マイナーな人物まで勢ぞろい。 ぜひ、会津ファン、新選組ファンには見てほしい一冊。 (集英社/森 雅裕著/1733円1996.12.18初版)(細川殿)
一外交官の見た明治維新 幕末・維新を、第三者であるイギリスの若き外交官、アーネスト・サトウの 目を通して冷静に観察しています。彼が日本国内を移動した際の道中記も 面白い。また彼は佐幕・倒幕に関わらず、多くの藩主・藩士達に面会しているの で、その際の談話なども興味深い。幕末・維新を別の角度から眺めてみたい貴方へ。 ちなみに終戦前は二十五年間禁書だったそうな。 サトウ,E.M.著 坂田精一訳 岩波文庫。上下巻共に各¥553(税別)(佐那子さん)
王城の守護者 この本は、幕末小説の短編集で、「王城の守護者」、「加茂の水」、「鬼謀の人」、「英雄児」、「人斬り以蔵」の五編が収録されているんですけど、たとえていうなら幕の内弁当みたいなお得さです。 それぞれの簡単な内容なんですけど、まず「王城の守護者」は王城の守護者=京都守護職松平容保の生涯をつづっている話で、特に松平容保と孝明天皇の数々エピソードは会津擁護派の奥村としては感慨深いものがあります。 次に「加茂の水」は岩倉具視の片腕といわれた玉松操を主人公にしている話で、戊辰戦争の勝敗を決めたともいえる「錦の御旗」のアイディアを得る過程など興味深い内容です。 「鬼謀の人」は長州出身の軍略家で官軍の近代的兵制の生みの親といわれる大村益次郎を主人公にした話です。これに対して「英雄児」は幕府側長岡藩の軍備を西洋化に改革した河井継之助が主人公であり、双方を読み比べると面白いと思います。 最後に「人斬り以蔵」ですが、この話の主人公はその者ずばり岡田以蔵です。 この話の中で描かれる以蔵はとにかく哀れで、思わず同情してしまいそうになります。 とまあ、こんな感じなんですけど、幕の内弁当みたいでしょう?(笑) あと、最後に思ったことなんですけど、司馬遼太郎さんみたいな日本史の先生に教わっていたら、もっと早く日本史に興味が持てたかもしれないと思うのは、奥村だけでしょうか? (奥村殿)
海舟座談 同じく晩年の勝海舟の語録。 これは、編者の巖本氏が、勝邸を訪れては勝海舟から 色々な話を聞き出し、その内容を訪問年月日毎に 筆録したもの。多少氷川清話と重複した内容もありますが、 氷川清話に載っていない話も沢山有りますので、氷川清話を 読んで勝海舟の事をもっと知りたくなった方に是非。 (巖本善治編・勝部真長校注・岩波文庫・620円) (佐那子さん)
勝海舟−−この人物の大きさを見よ! 勝海舟の事を、少年時代から晩年まで、簡略に全体的に 書いてあります。勝海舟の事をまだあまりよく知らない、 という方におすすめ。(風巻絃一著・三笠書房・知的生き方文庫・500円 )(佐那子さん)
勝海舟をめぐる群像 海舟周りの人物があいうえお順に紹介されています。 年表や人物索引、史跡地図などが載っていてべんりです。表題に名前がある割に海舟には冷たい一冊。( 早乙女貢監修・青人社・1500円)
90分でわかる幕末・維新 とりあえず、90分では読めません。集中したら読めるのかもしれないけど、私はすぐに飽きました。ぱらぱらめくっておもしろいエピソードでも探すにはいいんじゃないかと思います。
醒めた炎 桂小五郎(木戸孝允)の伝記で、とにかく長い!詳しい!彼の以外な事実が たくさんあっておもしろいです。通説とは全く違うこともよく載っています。  この作者は、維新を最初から最後まで書きたかったから、この人を書いたそう です(理由の一つとして)。確かに他の人だと、明治になる前に亡くなってしま った人や、幕末期には活躍していなかった人がほとんどですからね。中味は濃く ておもしろいです。ただし難しい・・(さとみ殿)
最後の将軍 大河ドラマの原作本。私は、この一冊で慶喜に対する 見方が変わり、彼に好感を持つようになりました。 よく言われるように、家康に匹敵する英君であったのかは わかりませんが、確かに彼は、才気煥発で個性豊かな 人でした。水戸家に生まれたのが彼の悲劇であったの かもしれません。(司馬遼太郎作・文藝春秋・本体価格 408円)(佐那子さん)
坂本龍馬と刀剣 題名の通り、龍馬さんと刀剣という変わった角度から 彼を考察しています。でも正直な所、私は刀剣の事は あまり良く分からないので、この本で一番嬉しかった のは、龍馬さんの書簡が写真入りで沢山載っている事と、 その現代語訳がついている事です。意外だったのは、 龍馬さんが湊川で菊水の歌を詠んでいる事。 私は、彼は根っからの尊皇派ではないと思っていたので。 あと、有名な立像写真の龍馬さんが、何故脇差しでなく 短刀を差しているのか分析しているくだりも面白かった。 江戸修行出立の折、父八平が龍馬さんに与えた 「修行中心得大意」も、写真入りで載っています。 (小美濃清明著・新人物往来者・2900円) (佐那子さん)
罪なくして斬らる 小栗忠順の小説。1891のロシア軍艦来航から彼の死後までが書かれています。横須賀造船所建設におけるフランス人達との生き生きとした交流、勝栗合戦とまでいわれた海舟とのやり合い、小栗に興味がある人なら彼の活躍ぶりに大満足できるでしょう。 ただ、家臣側から書かれているだけに慶喜などは変節漢、変心公などと手厳しいです。結構読みやすいと思います。そして泣けます。(たぶん)
ご存知長岡藩河井継之助のおはなし。 ご存知、とかいっても私が継之助について知っていたことといえば 「ガトリング砲と駆けずり回ってあげく戦死した」という、非常に味気ないものだったのですが・・・。 やはり、小説はいいですね。知らない人物は小説から入るに限ります。(あまり変な小説をつかんでしまうと 先入観で大変なことになりますが・・。)それから、登場人物が豪華で、こちらも大いに楽しめます。 とにかく、河井継之助知らなくてもぜんぜん大丈夫です。
闘将伝 中村彰彦著。 戊辰最強と讃えられた桑名藩雷神隊隊長、立見鑑三郎のお話。とにかく強い!あの激戦をかすり傷ひとつ負わずに戦い抜き、 後には西南戦争、日清、日露と武勲を重ね、佐幕派出身では異例の陸軍大将にまで出世するんです。『東洋一の戦術家』と 云われたりもしてます。おまけに人格者。浮気もしないで奥さんラブラブ(笑)。!とにかくカッコイイ人です。 河井継之助も少しだけ登場します。(安部殿)
幕末新聞 この本は、一応新聞形式という形をとっている ので時間の流れに沿って幕末を感じることが出 来るというのが売りらしいです。 実際、記事の書き方も堅苦しくなくどっちかと いうとおちゃらけた書き方なので結構笑いなが ら読むことが出来ます。 同じシリーズで「歴史新聞」、「三国志新聞」、 「戦国新聞」というのがあるのでそちらを読ん だことがある人もいるかと思います。 ちなみに、今読んでる所は1865年(慶応元 年)5月の記事で大見出しは「わが国初のカン パニー誕生!」となってます。 また、所々に広告が載ってるんですが、これも 思わず笑ってしまう内容で要チェックです。 (奥村殿)
氷川清話(付勝海舟伝) 晩年の勝海舟の語録。 大きくは、「自己の経験について」、「古今の人物につい て」 「日本の政治について」、「日本の財政について」、 「日本の外交について」、「理屈と経験について」、 「精神上の一大作用について」、「わが文芸論」、 「歴史と人生について」、に分かれています。 勝海舟が、何を、どう考え、行動していたのかがわかる と共に、口語調(江戸っ子弁)で書かれているので、 まるで目の前で彼の話を聞いているかのように、 彼の人柄が生き生きと浮かび上がります。 所々に維新の裏話などもあり。(勝部真長編・角川文庫ソフィア・640円 )(佐那子さん)
眉山は哭く 短編集ですが、個人的にお奨めしたいのは 『恋形見』。容保公の義姉、照姫さまのお話で、彼女の 侍女の手記をもとに書かれているのだったと思います。 秘かに容保公を思い続ける照子お姉様の切ない女心が とても良いです。(中村彰彦著) (安部殿)
「龍馬百話」 私は、龍馬さんの入門書としては「お〜い!竜馬」(武田鉄也原作・小山 ゆう画)、「竜馬がゆく」(司馬遼太郎作)をおすすめしますが、漫画や小説の龍馬 さんに飽き足らなくなった方々にはこれをおすすめします。 「お〜い!竜馬」や「竜馬がゆく」には載っていない龍馬さんをめぐるこ ぼれ話が沢山載っていてなかなか面白いです。千葉佐那子のことや、私の別HNの 平井加尾の事なども載っています。(宮地佐一郎著・文春文庫・500円) (佐那子さん)
<漫画>
おーい竜馬 あの武田鉄也氏の原作の漫画です。 竜馬誕生から死ぬまでが描かれています。 この漫画の魅力はなんといっても登場する人物達でしょう。 見た方はわかると思いますが、本人の写真に似せて 描いてあるのです。 私が描くよりも見たほうがはやいでしょう(笑) 一見の価値がありますよ!(忠輝殿)
風光る 「ファミリー!」で有名な(アニメ化しました)渡辺多恵子先生の新撰組の漫画です。内容は少女漫画なんですけど、とっても洗練された絵でとっても可愛いです。あの殺伐とした殺人集団・新撰組がとっても可愛く面白く描かれて(あの、芹沢鴨でさえとってもいいおやじになってます)いるので、どっちかというと女性の方向きかもしれません。(小学館・ フラワーコミックス・只今別冊少女コミックで連載中)(NAO殿)
新撰組異聞 PEACE MAKER 黒乃奈々絵先生・ガンガンコミックスで連載中。その名の通り新撰組のマンガです。市村鉄之助が主人公です。陽気なオジサンな近藤・ガラの悪い土方・女の子みたいに綺麗だけどキレると人格が変わる沖田・忍者しまくってる山崎なんかがいます。絵が可愛くて綺麗でよみやすいです。(加奈殿)
HAPPY MAN 桂小五郎が主役です。大きな流れとしては史実にそってます。 竜馬にひげがはえてたり、容保が少女漫画ちっくな美男子で、 「薔薇は好きですか?」なんていってみたり、などと、途方も無い話です。 たしか、舞台用のシナリオの漫画化だったとおもいます。一見の価値ありです(笑)(忠輝殿)
陽だまりの木 手塚治虫氏の漫画です。医者の手塚良庵(手塚氏のご先祖様)とこれぞ、武士の伊武谷万次郎 の二人の主人公が幕末を舞台にして活躍します。藤田東湖、福沢諭吉等有名人も多数出ていて 幕末ファンなら心躍ること請け合いです。良庵にしろ、万次郎にしろ魅力やまない人物で ものすごくひきつけられました。
るろうに剣心明治剣客浪漫耽譚 知る人ぞ知る「ジャンプ」で連載されていた少年マンガ。「緋村剣心」という架空の人物が主人公で、幕末・明治が舞台です。剣心は長州側だったけど、作者が新撰組ファンということもあって、新撰組がよくでてきます。歴史を知らない・興味がないお子様達に司馬遼太郎の本や赤報隊の存在を教えてくれたスゴイ漫画です。(加奈殿)


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